福岡を代表する百貨店、岩田屋本店の2Fには、ディオール メン、トムブラウン、サルバトーレフェラガモ、ブラック コム・デ・ギャルソンなど、ファッションのハイブランドが揃っています。このフロアに今年の2月、コンテンポラリーアートを扱う、『Gallery CONTAINER』（ギャラリーコンテナ）がオープンしました。

現在、アートマーケットが注目されています。
世界的な株価の高騰などを背景に、ミレニアル世代を中心に高値のつくアート作品を購入し、アートバブルともいわれるほどアートマーケットは熱を帯びています。

一口にコンテンポラリーアートといっても、作品の表現は千差万別。決して一括りでは説明できないヴァリエーション豊かな世界です。

そこで、今回『Gallery CONTAINER』のディレクター藻形未来さんに、アート作品を楽しむコツや、オススメのアーティストなどについてお話しを伺いました。

ー 岩田屋に『Gallery CONTAINER』がオープンしたきっかけは？

藻形未来さん（以下、藻形） 昨今のコンテンポラリーアートの状況はとても熱が上がっています。もちろん投資商品としてコンテンポラリーアートが注目されているということもあるのですが、若いアーティストも次々に出てきていますし、観る側もアートに関心がある方が増えてきていると思います。
ここ岩田屋でも実は、昨年に数回、期間限定でアート作品を紹介する催しを行なっていたのですが、ご来店されるお客様も多く、注目度も高いということで常設の店舗を今年の2月から展開することになりました。

ー 百貨店のファッションフロアにあるギャラリーというのがとても面白い試みですね。

藻形 街のギャラリーにふらっと入るのは、けっこう勇気が要りますよね。でも、百貨店のファッションフロアなら気軽に足を運んでいただけるのではないかと思っています。ファッションフロアにアートギャラリーがあるというのは、珍しい光景かもしれませんが、ファッションとアートはとても親和性が高いものだと思います。お洋服を見に来られた方がふらっと入ってこられることも多いですね。

ー実際にコンテンポラリーアート作品を買われる方ってどういう方ですか？

藻形 もちろんアートに興味ある方ですね。投資目的の方でも何かしらアートに関心がある方がほとんどではないでしょうか？今、展示している作品の価格帯は30万円ぐらいのものが中心ですので、大金持ちじゃないと絶対買えないということではないですね。具体的には、会社に飾っておきたいという経営者の方や、コロナ禍で自宅にいる時間も増えたので気に入った絵を飾りたいという方もいらっしゃいます。

ー このギャラリーが取り扱う作品の特徴は？

藻形　展示作品は、一週間に１回ぐらいのペースで入れ替えています。今は、東京を中心に日本人の優れた作家さんの作品を多く取り扱っています。今後は、若い世代の九州の作家さんを紹介していけたらいいなと思っています。お客様には、メジャーなコンテンポラリーアートのアーティストではなく、地元のアーティストさんの作品が欲しいという方も多いんです。4月21日から個展を開催する加賀聡さんは、東京で活躍されているアーティストですが大分県出身の注目のアーティストです。

ー 加賀聡さんの個展の開催は、藻形さんの企画ですか？

藻形 そうです。私も福岡出身ですので、九州のアーティストをたくさん知っていますし、加賀さんに関しては、実はInstagramでお見かけし、その作品の世界観に興味を持ち福岡での個展の開催をお誘いしました。

『Gallery CONTAINER』では、4月21日（水）〜5月5日（水）まで、加賀聡さんの個展が開催されます。

大分県出身で、東京を拠点に活躍する加賀聡さんは、イラスト、グラフィックデザイン、企業とのデザインコラボなど幅広く活躍中です。

ー 最後に藻形さんが考えるアート作品の楽しみ方、選び方を教えてください。

藻形 いつもよく聞かれる質問でその度に困ってしまうのですが（笑）コンテンポラリーアートといっても、本当に多種多様です。難しい美術の理論などを知ることも１つですが、まず、自分のフィーリングに会う作家さんを見つける楽しさを味わって欲しいですね。洋服と一緒で、理屈じゃなくこの色やプリント、シルエットが好きという、あの感覚です。好きな作家さんを見つけたら、どんどんアートが楽しくなると思います。

『Gallery CONTAINER』では、気に入った作品をその場でお買い求めいただくことも可能ですし、、何かお探しのアート作品がありましたらスタッフがご相談に応じさせていただきます。
是非、気楽にお越しください。

『Gallery CONTAINER』 Instagram は、コチラ