住む憧れ「グランドメゾン」の人気の理由。
ヌードルライターを名乗って活動していますが、麺料理の店にいけば、麺だけでは終われません。やっぱり惹かれるサイドメニュー。サイドメニューという名称で一括りにされてはいますが、その実力は決して脇役にあらず。サイドメニューを食べることで主役の麺の魅力がさらに引き立つことだって珍しくありません。ついつい食べたくなる魅惑のサイドメニューにフィーチャー。
ラーメン店の極上サイドメニューを求めて。
ハンバーガーショップだったらフライドポテトやチキンナゲットでしょうか。何の話かというと、サイドメニューです。
好きなんですよね、サイドメニュー。あるとついつい注文してしまいます。ぼくが愛する麺料理の店で提供されているものでいえば、ラーメン店なら餃子やチャーハン、うどん店なら天ぷらやかしわめし。これらがいわゆるサイドメニューにカテゴライズされている商品です。
元々、サイドメニューという言葉が生まれたのは、主食に対して副食やデザートといったその他のメニューを括るためだそうですが、なんとなく最近、ぼくはそのサイドメニューという言葉が気になっています。主役に対する脇役的な、どうしても“ついで”に注文するメニューという感じがしてしまうのです。
しかし、例えば天ぷら、デザート類は専門店だってありますし、個人的にはハンバーガーにおけるポテトは不可欠だと思っていますし、サイドメニューといっても、決して軽んじるべきではないと断言したいのです。
そこで、今回はラーメン店に特化したサイドメニューをご紹介します。
「一楽ラーメン」の焼きめしは定期的に食べたくなる魔性の味わい
まずは福岡市東区名島にある「一楽ラーメン 名島本店」。豚骨ラーメンはもちろん、味噌ラーメンがおいしいことでも知られる老舗店です。ここの焼きめしは定期的に食べたくなる魔性の味わい。ご飯をしっかりと炒めたからこそのパラっと口の中で踊るような軽やかさがクセになります。チャーハンとは違い、焼きめしはまず米を炒め、そこでしっかりと水分を飛ばしてパラパラにしてから溶き卵を入れます。飯を焼いてこその、焼きめし。その焼きめしにおける模範的とも言うべきパラパラ具合に、食べている最中、ずっと目尻は下がりっぱなし。味付けはしっかりめではありますが、ラーメンと一緒に食べる時にはスイスイと入るんですよね。
一楽ラーメンの焼きめし
ついつい注文してしまう肉汁溢れる「ふくべえ」の餃子
ラーメンのサイドメニューの“飛車”が焼めしなら、“角”は餃子でしょうか。替え玉をオーダーすると決めていても、ついつい食べてしまうもの、それが餃子。そして、餃子なら、福岡市中央区大名の「味噌蔵 ふくべえ」の一品が忘れられません。福岡では少数派の味噌ラーメン専門店ですが、カウンターのみのアットホームな空間、そしてホッと心まで安らぐ味噌ラーメンの味わいで、激戦区・大名の地に根付いています。味噌ラーメンの店らしく、手作りの餃子も特製の味噌だれにつけて味わいます。福岡では一口餃子という文化がありますが、ここの餃子は大ぶり。がぶっとかぶりつくと、中からジュワッと肉汁が溢れ出てくるんです。味噌だれはピリ辛仕立て。その刺激もあって、大きめな餃子がスーッと口の中に吸い込まれていきます。ランチには味噌ラーメンに、ご飯と餃子2つを組み合わせられるセットもあるので、昼も夜も存分に楽しんでください。
ふくべえの餃子
ラーメンはもちろんサイドメニューも贔屓したくなる「麺や 佐渡友」
福岡市東区三苫の「麺や 佐渡友」もサイドメニューがマストな贔屓店。醤油ラーメン専門店として2016年にオープンするや、一躍、人気店の仲間入りを果たしました。週末のみならず、平日でもお昼時は順番待ちの列ができることも。ここでの選択肢は2つ。一つが名物と謳われている特製チャーシュー丼です。やわらかなチャーシューの切り身がたっぷり盛られた一杯で、ネギ、辛子が味わいのアクセントになっています。ここのチャーシューが本当に好みで、そのチャーシューを目一杯堪能できるということでオーダーしないという選択肢はありません。と言いたいところなのですが、かしわおにぎりがこちらもまた、お気に入りなんです。かしわおにぎりというと、福岡ではうどんのサイドメニューの定番なのですが、醤油ラーメンにも合う。というか、合いまくりなんです。ラーメンにもかしわおにぎり。心からおすすめの組み合わせです。
原稿:ヌードルライター 山田祐一郎
佐渡友のかしわおにぎりと特製チャーシュー丼
紹介したお店はこちら
『ヌードルライター 秘蔵の一杯』 山田祐一郎 著
ヌードルライター 秘蔵の一杯の購入はこちらから