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福岡のおすすめスペイン料理3選!|食の専門サイト”UMAGA”セレクト

公開日

muto編集部

福岡のうまいものを探求するWEBマガジン「UMAGA」は、福岡のグルメたちを唸らせる記事が毎日更新されています。その中から、muto読者にオススメの情報をセレクトして定期的にお伝えします。今回は、福岡のおすすめスペイン料理3選です。

atoma(アトマ)[六本松]

護国神社の前を通るたび、洒落た佇まいが気になっていた「atoma」。知人によれば、ハズレなしの料理とワインが楽しめるカジュアルな店だそう。今年、節目の10年目を迎えたスペイン料理店です。

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国道202号線を挟んだ護国神社の向かいにある店舗は、アダルトなグレーの色調がいい感じ。「ここなら外の景色がずっと変わらないと思って」と、立地選びの理由をオーナー・前田修太郎さんが教えてくれました。

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20代の頃に渡ったスペインと、帰国前に立ち寄ったアルゼンチンで素養を磨いた前田さん。「なるべく素材に手を入れない美味しさがスペイン料理の魅力」と語るように、無駄をそぎ落とし、シンプルに食材の美味しさを究めてきた料理人です。
その実直な仕事を一緒に支えるのが、スペインはバスク地方から来たゴルカ・ゴメスさん。現在は厨房の大黒柱を務める、料理キャリア25年の頼もしきパートナーです。本場のエッセンスも随所に感じられそうな「atoma」の料理。これは期待も膨らみます!

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メニューは基本的にこの一枚。といっても大半の料理が毎日入れ替わるので、毎週来ても飽きのこない構成です。主な食材は「鮮度の良いものが多いので」と、前田さんが糸島に足を運んで仕入れるそう。アラカルトだけでなく、コースにも1人3,500円から対応してくれます。

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さて、最初の一品は「前菜の盛り合わせ5種」(1,500円)。
「ワインが進むように、料理は塩気をほんのり効かせます」と前田さん。その塩梅がちょうどよく、(狙いどおり!)快調に食欲&ワイン欲を煽られてしまいました。なおワインは、よく吟味されたスペイン産を主体に4,000円から10,000円の間で選べます。

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サラダの野菜も糸島産がメインです。この日頼んだのは「ドライトマトとビーツのマリネサラダ」(900円)で、みずみずしい葉野菜とセミドライトマトのフレッシュな甘味、そして炭焼きパプリカの香ばしさが弾けんばかりの一品でした。

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そして定番の「魚介のパエジャ」(3,000円)の登場です。豊富な魚介類に見惚れながら一口食すと、ジーンと沁みる米の旨味・風味に感激。美味しさの秘訣は「米を炊くためのスープを魚介でしっかり取ること」だそうです。他にもアンコウだけや肉だけを使うパエジャが出る日もあって、そんな変わり種もぜひ一度味わいたいと思いました。まさに一期一会!

「atoma(アトマ)」の詳しい情報はコチラ

Bar BaBa(バル ババ)[平尾]

平尾駅から徒歩約5分の場所にある「Bar BaBa(バル ババ)」。店主の馬場勇輝さんが迎えてくれる、オープン以来多くの人に愛されて6年目を迎えるスペイン料理店にお邪魔しました。

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ドアを開けると白を基調とした木の温もりを感じられる空間が広がっています。実は6月末に店の入口部分をリニューアルし、テラス席が増えるなど、ますますパワーアップしています。

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500円からラインナップしているタパス10種類、アラカルト15種類など、お酒と一緒に気軽に味わえる料理が揃っていて、最後にパエージャをいただくという楽しみ方ができます。

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まずいただいたのは「マッシュルームの生ハム詰めガーリック焼」(880円)。「スペインにこの料理の専門店があって、行列に並んで通い詰めて味を盗みました(笑)」と馬場さん。北海道産の肉厚なマッシュルームが、プリプリしていてとってもジューシー! ヤミツキになる味なんです。

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次はコロッケを注文。スペインのコロッケらしくサクサクの衣の中は、ポテトではなくトロトロのベシャメルソースがたっぷり。「生ハム入りクリームコロッケ」と「イカスミのクリームコロッケ」(各660円)の2種ありますが、写真のようにハーフ&ハーフにしてもらうこともできます。

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毎年のように「世界パエリア選手権」に参加して研磨を重ねる「ガチのパエリア好き(笑)」という馬場さん。今回はイチオシの「イカスミのパエージャ」(2〜3人前3,630円)をオーダーしました。春に旬のコウイカを大量に仕入れて作るイカスミペーストを使った漆黒のパエージャはインパクト大! 「海沿いの街・バルセロナでは、よくパエージェにイカスミが使われているんです。この味をぜひ楽しんで欲しくて」。イカスミの独特の風味が鼻腔をくすぐり、一口味わうと驚くほど濃厚なコクが広がります。

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スペインでは通常、パエージャを作る時に出汁をとらないのですが、馬場さんは和食店「久岡家」での経験を生かし、パエージャにオマール海老や甘エビ、白身魚、昆布、鰹節による出汁(ブイヤベース)を使うという、和の要素を取り入れています。これが味に深みを与えているんですね。本場の味をリスペクトしつつ、さらに美味しさを追求する馬場さんに脱帽です。

「Bar BaBa(バル ババ)」の詳しい情報はコチラ

炭焼きスペイン料理 Aire(アイレ)[渡辺通]

イタリアンやフレンチに比べ、数は決して多くないスペイン料理店。それでも日本人の味覚と相性の良い美味しさで、多くのファンを生み出しています。そんな魅惑のジャンルを支える次世代の主力が、スペイン修業経験を持つオーナーシェフ・伊藤貴光さんが2017年に構えた「Aire」です。
カテゴリーで言えば、バルとレストランの中間にあたるタベルナ。30〜40代の会社員を中心に人気を集める店です。

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店内は情熱の国をイメージした赤と、炭の黒で統一。器も赤と黒の2種類が揃っていました。

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山口県出身の伊藤さんは調理師学校を卒後後、隈研吾氏設計のスペインレストラン「Sol Poniente」(山口県山陽小野田市)に職を得ます。24歳でスーシェフを拝命したものの、さらなる成長を求めスペインの一つ星店「Alameda」へ。現地の食文化を吸収して帰国すると、縁あって移住した福岡でキャリアを重ね、2017年に独立を果たしました。

席に着くと旬のお通しが運ばれました。5種類から好みのものを1つ選ぶシステムで、この日は「ホタテと白菜のレモンマリネ」「エビと卵のタルタル」「ムルシア風サラダ」など。

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メニューに書かれた「オーナーイチ推し」が気になって、まず頼んだのは「エビのピンチョス」(572円)。予想よりも小ポーションでしたが、口に入れると色とりどりの旨味が爆散! とても豊かで複雑で、「推し」も納得の力強い風味に感激させられました。

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バスク地方の郷土料理「ピルピル」(1,078円)も鮮烈な印象の一皿でした。一見するとチーズフォンデュですが、食べると淡い旨味が広がって、またもや味のギャップに驚愕! タラの骨やアラを煮詰めて取ったジュに、タラの身とオリーブオイルを加えて炊いた濃厚シチューです。オイルの乳化具合とタラの身の水分量をコントロールすることで、乳製品を使わず上質な舌触りを生んでいます。

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「ぜひパンと一緒に」の勧めに従い、竹炭と香草を練り込んだ自家製パンを浸すと、香草の快い刺激が華やかなアクセントに。「パンありきの料理なので、パンもこだわって日替わりで焼いています」。なんだか無限に食べていられそうな滋味。隠れファンが多いというのも納得です。

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パエリアの原点が味わえると聞いて、6種類あるメニューから「パエジャ バレンシアーナ」(1人前1,870円、写真は2人前)を選びました。周囲にオレンジを並べた様はヒマワリのようで、SNSにもこの鮮やかな画像が幾度となく上がったことでしょう。

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その活力は、もしかすると料理に賭ける「Aire」の情熱が僕らに伝播するからかもしれません。現地の食文化の素晴らしさを伝えたいと、日々スタッフとともに味を模索する伊藤さん。そんな職人仕事を支える「いつか日本×スペイン交流の架け橋になれたら」というポジティブな想いが、このタベルナを今日も一歩ずつ前進させるのです。

「炭焼きスペイン料理 Aire(アイレ)」の詳しい情報はコチラ

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