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この冬、蕎麦屋で鴨鍋を楽しみたい!食の専門サイト“UMAGA”セレクト

公開日

muto編集部

福岡のうまいものを探求するWEBマガジン「UMAGA」は、福岡のグルメたちを唸らせる記事が毎日更新されています。その中から、muto読者にオススメの情報をセレクトして定期的にお伝えします。

食材を一新し、老舗の名物鍋がさらにレベルアップ!
『信州そば むらた』

年々、確かな成熟を見せる福岡の蕎麦文化。それを語る際、欠かせないのが「信州そば むらた」の存在です。東京で学んだ初代店主の村田隆久さんが、「昼から酒が飲める粋な蕎麦屋を福岡にも」という想いを込め、1991年に開業。福井県大野市産中心の粉で打つ蕎麦はもちろん、九州ではまだ珍しかった「蕎麦屋で一杯」スタイルが徐々に評判を集め、今日もな新たな蕎麦愛好家を増やしています。

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くだんの「鴨鍋コース」(1人前4,800円。前日までに要予約。注文2人前~)は、日替わり前菜の3種盛りからスタート。

この日は安納芋のポテトサラダ、もずく、おひたしで、まずはこれをアテに日本酒を一献。食欲もじわりと助走を始めます。

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2品目は嬉しい玉子焼。「蕎麦屋の玉子焼はうまい」の定説を堅守する美味でした。玉子の甘味を倍にも膨らませる出汁や返しの塩梅が抜群で、柔らかすぎず固すぎない焼き加減も秀逸です。

次に運ばれた鴨肉の、素人目にもハッとするオーラには瞬時に目を奪われました(写真は2人前)。

店主の清久さんが「この鍋のためだけに」京都から取り寄せている逸品です。「前は海外産でしたが、もっと鴨の味わいを楽しめる鍋にしたかったんです」

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野菜の溌剌とした表情も印象的。京都産の鴨に合わせてか、京野菜の九条ねぎもどっさり盛られ、堂々たる存在感で“ご馳走気分”を高めてくれます。

つみれに続いて野菜を入れ、それに火が通ればもう頃合い。5秒ほど鴨をしゃぶしゃぶし、口に運んだ瞬間、その口福は訪れました。鴨の身はどこまでも柔らかく、心地よい弾力に富み、ひと噛みごとに刺激される快楽のツボ。鴨にありがちなエグみもなく、最後に残るのは「鴨ってこんなにうまいんだ」という余韻です。

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締めはもちろん打ちたての二八蕎麦。ざるか、鍋に入れる温蕎麦の二択から選べます。

なにしろ鴨のコクがたっぷり染みでた“究極の鴨南”ですから、ある意味世界一贅沢な蕎麦かもしれませんね。

「信州そば むらた」の詳しい情報はコチラ

人気ぶりは蕎麦以上? 吟味を尽くした素材のうまさに圧倒
『蕎喰(そばぐい)いまとみ』

昨今“蕎麦屋激戦区”になりつつある高砂エリアで、2003年の創業以来、根強い支持を集め続ける「蕎喰(そばぐい)いまとみ」。

40代のとき異業種から転身し、独学で技術を磨いた職人・今富愼介さんが営む人気店です。

その実力は、宮崎県椎葉村の生産者が「うちの“焼畑蕎麦”を使いませんか」と持ちかけた逸話からも窺えます。この希少な最高級素材で打つ「十割荒挽きぐるみ」(1,500円)を、いつでも気軽に注文できる──。蕎麦マニアなら、それがいかに価値ある贅沢かお分かりでしょう。

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メニューを見ると、アテと酒が充実しており“蕎麦屋呑み”も楽しそう。けれども今日の本命は、食べれば誰もが惚れ込むと評判の「鴨鍋」です(1人前5,300円。前菜・せいろ付き。当日午前中までに要予約)。

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胸躍る時間は、前菜の3種盛りから始まります。

この日は自家製豆腐の味噌漬け、わさびと蕎麦つゆで食す大和芋のすり下ろし、サーモンの麹漬け。とりわけ定番でもある豆腐の味噌漬けは、クセになりそうなねっとり感と、もろみに3ヵ月漬けて引きだす旨みが印象的です。

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そして、ついに噂の鴨とご対面(写真は2人前)。皿に咲く大輪の花は、フランス原産のバルバリー種という上質な鴨で、身の柔らかい雌だけを東北から取り寄せるそうです。

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「鴨にも色々ありますが、これが一番うちの蕎麦つゆに合うもので」と今富さん。「脂の多い合鴨に比べ、脂が少なく粒子も細やか。鍋全体がさっぱりするので、いつもより野菜をたくさん召し上がれると思いますよ」

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福岡県産の京菜、久留米の明星ねぎ、大分のクレソンなど、野菜類も吟味を重ねた顔ぶれがずらり。さっそく鍋にと思いきや、スープが沸騰していません。しかし今富さんは「大丈夫」という表情。「うちの鴨はとても柔らかく、煮立った鍋ではすぐに固くなるので70℃以下に抑えています」。

今まで何度も食べた鴨ですが、これは未体験にして規格外。久しぶりに「誰かを連れてきたくなる料理」でした。

そこからは夢中で箸を動かすばかり。数秒だけしゃぶしゃぶしたネギやクレソンも、自然の滋養を食らうような高揚感に満ちています。

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驚嘆の余韻を楽しみながら、最後はせいろに舌鼓。

熊本県球磨郡水上村の粉で打つ十割蕎麦は、モチっとした歯応えと、その奥から覗く野趣が魅惑的でした。鴨・野菜・蕎麦が調和して、次元の違う満足をもたらす「いまとみ」の鴨鍋。前菜が鴨焼きに、蕎麦が鴨せいろになる豪華版「鴨祭り」(1人前7,500円)もあり、接待や大事な会食に引っ張りだこだそうです。

「蕎喰(そばぐい)いまとみ」の詳しい情報はコチラ

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