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普通じゃない『鍋』を食べたい!冬の鍋3選
食の専門サイト“UMAGA”セレクト

公開日

muto編集部

『主海(すかい)』明太子×とろろの鍋

福岡のうまいものを探求するWEBマガジン「UMAGA」は、福岡のグルメたちを唸らせる記事が毎日更新されています。その中から、muto読者にオススメの情報をセレクトして定期的にお伝えします。

締めの蕎麦まで絶品。「鬼平」の世界に誘う具沢山の軍鶏鍋を!『春吉 五鉄』

店名を見た途端、「これは!」と反応した人もいるのでは? 「五鉄」とは、時代小説の巨匠・池波正太郎氏の「鬼平犯科帳」に登場する軍鶏鍋屋。主人公の鬼平こと長谷川平蔵は、ここでお抱えの隠密たちと密談や情報交換をするのです──絶品の軍鶏鍋をハフハフと頬張りながら。

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「春吉 五鉄」のルーツは、池波作品をこよなく愛する神鳥芳憲さんが営む六本松の「五鉄」で、ここは弟の神鳥伸也さんが独立して構えたもう一つの「五鉄」です。

メニューは刺身から煮・焼・揚物まで多種多彩。質の良い食材をシンプルに仕上げ、旨味の弾けそうな料理ばかりが揃います。

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そして、鬼平リスペクトの「博多軍鶏鍋」です(1人前1,800円。写真は2人前)。

すでに火が通った状態の鍋には、鹿児島産の軍鶏、和牛ホルモン、つくね、ゴボウ、ニンジン、白菜、キノコ、水菜、マロニー、豆腐などがどっさり盛られ、スタミナ料理の趣さえ感じます。
そういえば福岡では軍鶏鍋をあまり見ませんが、神鳥さんいわく「仕入れ値が高い軍鶏は、肉質も固めで店側が扱いにくいのでしょう」。

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快く跳ね返ってくる絶妙な弾力、噛むほどに増していく味わい。「五鉄」の軍鶏には、そんな鶏マニアをも唸らすパワーがあります。
「博多軍鶏鍋」は1人前から注文できます。もう一つの名物「土鍋鯛めし」を含むコースも人気ですよ(2,500円、3,500円)。

「春吉 五鉄」の詳しい情報はコチラ

県外にもファン多数! 〈明太子×とろろ〉の鍋がもたらす新体験
主海(すかい)

かつて、これほど辛子明太子をうまく扱った鍋があったでしょうか? それが“元祖”の冠にふさわしい「主海」の名物、「元祖 博多 めんたいとろろ鍋」(1人前1,850円/注文2人前~)です。

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鍋の具材は豚バラ、豚ロース、葉野菜、豆腐、キノコ、ネギに加え、味の肝となる明太とろろが別皿で登場。「明太子をそのまま鍋に入れると、どうしても沈澱してしまうのが難題でした」と店主の塩浜さん。しかし試しにとろろと合わせてみたら、これが大成功。さらに全体のバランスを繊細に調整し、完成までに1年を費やしたそうです。

さて、これは一体どのように食すのか。「最初に、ある程度具材が煮たった鍋をお持ちします。その上に明太とろろをかけて、全体を軽くかき混ぜて召しあがってください」と実演してくれました。

「とろろは直前によく撹拌し、空気をたっぷり含ませるのがコツですよ」。とろろを混ぜて出汁が白濁したら、これでもうスタンバイはOK! 

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器に取りわけ、さらに好みで“追い明太”を少々。そうして口に運ぶと、良い意味で予想を裏切る味わいが待ち受けていました。とろろと融合した明太子は辛さと塩気が抑えられ、食欲を促す絶妙なスパイスへと変貌。まろやかな辛味とトロみが具材を包み、滑らかに喉を滑り落ちていきます。なるほど、これは過去に類を見ない鍋体験。明太マニアならずともニヤリとすることでしょう。

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締めの「明太クリームリゾット」(550円)。

具材の旨味が染みでたスープに、米、チーズ、生クリームと明太とろろを追加投入。仕上げにブラックペッパーと刻み海苔をかければ、ヤミツキと呼ぶほかない風味絶佳の完成です。

「主海(すかい)」の詳しい情報はコチラ

来年2月までの限定!秋田の希少素材を食す、野趣に富んだ鍋料理
『台所 ようは』

「野趣を楽しむ」とはこういうことか──。そんなダイナミズムに満ちた、魅力的な鍋を紹介しましょう。出会いの場は、大名の路地奥に隠れるようにある「台所 ようは」。明朗快活な店主、大塚瞳さんが営む人気店です。

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「秋田の三関せりと炭焼き穴子、牛蒡なべ」(1人前5,400円。写真は2人前)

まずはどっさり盛られた具材のオーラに息を呑みます。内容は料理名そのままに、炭で焼いた対馬産の穴子、ゴボウ、そして秋田県湯沢市の三関(みせき)地区で栽培された三関セリ。一見地味な顔ぶれですが、その堂々とした素朴さが、逆に内なる輝きを語りかけてきます。

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店舗より提供

「穴子が主役のようですが、一番召しあがって欲しいのはセリですね」。葉よりも根が美味しい三関セリは、秋田で食べて惚れこんだ大塚さんが、旬の時期だけ生産者に送ってもらうのだそう。来年2月頃まで楽しめる、福岡県民には幻の激レア野菜です。

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それでは実食。まずは煮立ったスープにゴボウを入れ、じんわり香りを移します。スープは昆布、鰹出汁、少々の酒だけで、あとは具材の旨味で楽しむスタイル。

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店舗より提供

穴子を手際良くしゃぶしゃぶしては器に取り分けます。上品な出汁をたっぷり含み、炭の香ばしさとふっくら感を従えた穴子は未体験の格別な味でした。いや、これは本当にうまい!

「台所 ようは」の詳しい情報はコチラ

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