住む憧れ「グランドメゾン」の人気の理由。
アウディのプレミアムミッドサイズSUV 、Q5がマイナーチェンジ。エクステリアを中心としたデザイン面のリファインに加え、パワートレインの見直しなど、人気モデルしての魅力により一層磨きがかけられています。
8角形グリルの採用で、イマドキのQシリーズ顔へ
2017年の日本での発売開始から4年。アウディQ5が初めての大掛かりなマイナーチェンジを受けた。フロント周りは8角形グリルや、開口面積を広げた両サイドの台形インテークダクトなど、よりスポーティな雰囲気に。その他、サイドシルにはシャープなインサートが追加され、リアのLEDコンビネーションライトも内部のリフレクターをすっきりとしたデザインに変更。さらに左右のライトをつなぐクロームのトリムも新採用されたことで、ひと目で新型との判別を可能としている。
LEDヘッドライトの上段部に新デザインのライトシグネチャーを備えたデイタイムランニングライトを追加。
最新アウディのアイコンにもなっている8角形のシングルフレームグリルを採用。両側のサイドインテークも大型化された。
LEDリアコンビネーションライトはシンプルなデザインに一新。Sラインには流れるような動きと明るさを備えたダイナミックターンインディケーターが標準装備される。
より選びやすくなったグレード展開
従来はクワトロスポーツ、ラグジュアリーパッケージ云々と、装備や仕様の違いにより複数のグレードが存在していたが、今回のマイナーチェンジを機に、グレードはアドバンストとSラインの2タイプに集約された。これは最近のアウディの流儀に則ったもので、ユーザー側としても、選びやすさという点で歓迎したい変更点だと言える。エンジンは2リッター直列4気筒ターボの45TFSI、2リッター直列4気筒ターボディーゼルの40TDIの2機種で、双方にベルト駆動式オルタネーターと12Vのマイルドハイブリッドシステムが追加されたことも大きなトピックス。負荷の少ない路面など4駆走行が不要な状況下ではミッション後端部のAWDクラッチにより後輪への駆動力がカットされ、FF(前輪駆動)状態で走行させるAWDクラッチ付きクワトロ4輪駆動システムも、効率を向上。さらにコースティング(惰力走行)時にはエンジンを停止させることで、燃料消費量を抑制している。トランスミッションはいずれも7速Sトロニック。この他、高性能バージョン、SQ5については従来通り、354馬力の3リッターV6ターボTFSIエンジンが搭載される。
左がSライン、右がアドバンスト。ハニカムタイプ(左)、Q8をモチーフとした縦線基調と、フロントグリルのデザインの違いでもグレードを見分けることができる。
高解像度12.3インチ液晶フルデジタルメーター採用のバーチャルコクピットプラスを標準装備。センターには10.1インチサイズのタッチスクリーン式のMMIナビゲーションも備わる。
フラットトルクがもたらす心地よい走り
今回アウディ久留米に用意して頂いた取材車両は40TDIクワトロのSライン。艶やかなミトスブラックに彩られたボディと、オプションの20インチホイールとの組み合わせは重厚感たっぷり。センタースクリーンのタッチパネル化に伴いコマンドダイヤルが廃止されたことで、すっきりとしたコンソール部のスタートボタンを押し、エンジンを始動させる。ディーゼル特有のアイドリング音が聞こえてくるが、決して耳障りというほどのレベルではない。ましてや、ひとたび走り出せばディーゼルエンジン車に乗っていることを忘れてしまうほど車内の静粛性は秀逸。ガソリンエンジンの45TFSIを凌ぐ豊かなトルク特性は、余裕と優しさをもった運転スタイルの実現にも一役買っている。・・というのは少々褒め過ぎかも知れないが、ディーゼルは音や振動が云々とハナっから購入の選択肢から除外されてる方には、「まァ、一度乗ってごらんなさいヨ」と積極的に試乗を薦めたくなるほどの好印象を受けた。(補足までに、Q5は2019年に日本市場に導入された、アウディ初のクリーンディーゼル搭載車でもある。)プライスレンジで比較しても、40TDIは45TFSIのS ラインに対し49万円安、しかもこちらの使用燃料は軽油と、プレミアムブランドのクルマに対し金額面の話ばかりするのは無粋かも知れないが、トータルなランニングコストの差は決して小さくない。筆者としては今回試乗したSラインよりさらに一歩身近なグレード、40TDIクワトロ・アドバンストに、最も興味が惹かれた次第だ。
オプションの20インチ5Vスポークアルミホイールが力強い足元を演出。タイヤサイズは255/45-20と、SUVとしてはロープロファイル指向だが、乗り味はいたって快適。
1750〜3250rpmの回転域で、400Nm(40.8kgm)という、3リッター並みのトルクを発揮する4気筒直噴ターボディーゼルエンジン。WLTCモードでの燃費は14.5km/l
Sラインにはレザー表皮のスポーツシートを装備。アドバンストはステップクロス生地のスタンダードシートとなる。
アウディQ5 40TDIクワトロ Sライン
全長×全幅×全高(mm) 4685×1900×1665
車両重量 1910kg
エンジン 直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボディーゼル
総排気量 1968cc
最高出力 204PS/3800〜4200rpm
最大トルク40.8kgm/1750〜3250rpm
トランスミッション 7速Sトロニック
サスペンション (前/後)ウイッシボーン式
車両本体価格 ¥7,390,000
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