住む憧れ「グランドメゾン」の人気の理由。
昭和レトロな町並みに突如として現れる新しいホテルや店舗。良質な温泉はもちろん、その鮮明なコントラストも別府の魅力の一つ。大分×別府アートトリップ第二弾では、そんな別府の駅前をぐるりと散歩してみました。
湯の町・別府で出会う
レトロでアートの世界
世界有数の温泉地として知られる大分県別府市は、町のあらゆるところで温泉にまつわるものに出会います。「JR別府駅」を降りて最初に出会うのは「油屋熊八像」。高く両手を挙げて満面の笑みを浮かべるこの像のモデルとなった人物は、別府市の観光開発に尽力した実業家で、観光地を紹介するバスガイドなども考案したのだそう。そんな油屋熊八に見送られて目抜き通りを進むと「駅前高等温泉」の看板が。別府市にはこういった公衆浴場が多数あり、地元の方が自宅の風呂のように利用しています。
目抜き通りから外れ、細い裏路地をのぞくと、なんとも昭和レトロな風景が見え隠れ。戦災を免れた別府駅周辺には、今でも人一人通るのがやっとの細い路地も残っています。また、古いお店やそれらの看板だけでなく、新しくできた店舗もチラホラあり、散策の楽しさを引き立てます。
「JR別府駅」を降りて最初に出会う「油屋熊八像」
別府には公衆浴場型の温泉施設も多い。写真は別府駅からすぐの駅前高等温泉(左)と足湯のある梅園温泉(右)
歓楽街と住宅が混ざるカオスな裏路地も別府の魅力。人気のカレー店「BASARA HOUSE」は、貸席だった空間をリノベーションした店内も必見
BEPPU PROJECTと
別府のアート空間
そんな別府の町とアートをつなぎ、さまざまな分野の芸術振興事業を行っているのが「BEPPU PROJECT」。彼らは『ベップ・アート・マンス』をはじめとしたアートイベントに加え、別府の街中にあるセレクトショップ「SELECT BEPPU」やアーティストやクリエイターが共同生活を行う「清島アパート」の運営なども手がけています。
福岡から電車で2時間ほどで行けるショートトリップで、大分は温泉やグルメだけじゃなく、アートも外せない観光要素の一つだと再認識できました。オンラインでは体験できない五感で楽しむアート体験を、ぜひ大分・別府で味わってください。
築100年を越える長屋を改装したセレクトショップ「SELECT BEPPU」。1階はセレクトショップ、2階にはアーティストのマイケル・リンの襖絵が展示されている
「清島アパート」は戦後すぐに建てられた元下宿アパートで、BEPPU PROJECTがアーティスト支援の一環として2010年から運営。アトリエやイベントスペースとして活用されている
登場した別府スポット