マイケル・リンアトリエ・ワン

日本と台湾の交流を文化で紡ぐイベント『Taiwan NOW』開催!

公開日

muto編集部 岡浩行

《Untitled Gathering (Tokyo 2020)》 林明弘(マイケル・リン) × アトリエ・ワン

日本と台湾の文化交流そして親善をより深めることを目的に、両国のアーティストやクリエイター、デザイナーが参加する文化交流事業「Taiwan NOW」(台湾ナウ)が10月30日から開催されます。

『Taiwan NOW』

今や世界一カッコいい国”台湾”と日本のアーティスト、クリエイターによるアートイベント『Taiwan NOW』が、10月30日より開催されます。

日本と台湾の交流の歴史は長く、特に文化芸術ではアート、パフォーマンス、映画、音楽など、これまで数多くのすぐれたコラボレーション作品が生まれています。

『Taiwan NOW』は東京、バーチャル会場(オンライン)、そして台湾・高雄で開催され、両国を代表する アーティストやクリエイター、デザイナーによるプログラムを展開します。

テーマは、「花と祝福」

テーマは、「花と祝福」。

「ともに花を咲かせよう」をコアコンセプトとし、芸術創作における深い綿密な対話と共作により、現実とフィクションの統合、 リモート共演、創作アイディア等の共有などにより、来るべきポストコロナ時代にふさわしいプログラムを構築しました。

台湾を代表する現代美術作家である林明弘(マイケル・リン)と、日本の建築界を牽引するアトリエ・ワンの協働による大規模インスタ レーションや、現代美術と演劇において世界的に活躍するやなぎみわが台湾オペラを制作するなど、日本と台湾が誇る最先端のアートを体験する機会となります。

林明弘(マイケル・リン)

林明弘(マイケル・リン)

アトリエ・ワン

アトリエ・ワン

やなぎみわ

やなぎみわ photo 沈昭良

日本初公開展示作品
《Untitled Gathering (Tokyo 2020)》 林明弘(マイケル・リン)×アトリエ・ワン

東京のメイン会場は、KITTE アトリウム。

会期:10月30日(土)~11月14日(日)時間:11時~20時
(ただし10月30日のみ15時~20時)

日本初公開展示作品、
《Untitled Gathering (Tokyo 2020)》 林明弘(マイケル・リン)×アトリエ・ワン

《Untitled Gathering (Tokyo 2020)》は、アーティスト・林明弘(マイケル・リン)と日本人建築家・アトリエ・ワンのコラボレーション作品。

メイン会場であるKITTEアトリウムから構想を得たもので、テーブル、ベンチ、スツール、ステージで作品を構成。「Untitled Gathering」は、 林明弘が2005年にスタートさせたシリーズ作品。作品デザインはアトリエ・ワン。

マイケル・リンアトリエ・ワン

《Untitled Gathering (Tokyo 2020)》 林明弘(マイケル・リン) × アトリエ・ワン

テーブルとベンチ、スツール、ステージは決められた順序で並ぶと、連続性、装飾性のある模様を作り出す。一方で来場者は作品に触れることができるため、模様は周辺から内側に向かって崩れていく。好奇心を持った人や疲れた人がスツールを引いて腰かけた時、フォーマル、インフォーマルを問わず、様々な集まりがここで生まれる。

《浮花/フローティング・フラワーズ》
蔡博丞(ベンソン・ツァイ)

日本初演。
オープニング特別ダンス公演 《浮花/フローティング・フラワーズ》 蔡博丞(ベンソン・ツァイ)

会期:10月30日(土)
時間:14時(招待制)/15時30分(観覧自由)の2回公演
会場:KITTE 1 階アトリウム

民間信仰にある灯籠流しのイメージをコンセプトに創られたこのダンスは、新鋭の振付師である蔡博丞が、人生のステージの変遷や、悲しみや喜びに溢れた感情、自分ひとりでは成し遂げられなかった数々の瞬間など、人生におけるさまざまな体験を通して得られた感覚を表現したもの。

《浮花/フローティング・フラワーズ》

《浮花/フローティング・フラワーズ》蔡博丞(ベンソン・ツァイ)

『浮花/フローティン グ・フラワーズ』では、人生が存在する意義を問い直す。
複雑に入り組んだ耐え 難いほどの苦境を潜り込ませており、詩を書くのと同じように、この矛盾を淡々と、しなやかなスタイルで皮肉とユーモアによって解釈している」と語っている。

ツァイの舞台は、アイロニーとユーモアにより、現実の困難な境遇にあり、人はどのように振る舞うのかを対比させる。

《如実曲径/私たちのラビリンス》
 李明維(リー・ミンウェイ)

日本初演、パフォーマンス作品。

《如実曲径/私たちのラビリンス》 李明維(リー・ミンウェイ)

会期:10月30日(土)~11月14日(日)(月曜休館)
時間:14時~17時(ただし10月30日のみ14時30分~17時30分予定)
会場/主催:東京大学総合研究博物館 JPタワー学術文化総合ミュージアム [インターメディアテク]
開館時間:11 時~18 時(金・土は 20 時まで)

《如実曲径/私たちのラビリンス》は、李のミャンマー旅行がきっかけとなり、作品のインスピレーションが沸 いた。ミャンマーの人たちは、寺や神社、仏塔に入る前、履物を必ず脱ぐため、訪れる人に神聖な空間を感じてもらえるよう、ボランティアた ちは掃除をおこたらない。作品では、ダンサーが心の中にある曲がりくねった道をたどるようにして展示場所を歩き、散らばった米をほうきで掃くように動かす。

《如実曲径/私たちのラビリンス》

《如実曲径/私たちのラビリンス》2015~現在 2020年メトロポリタン美術館での様子 photo© Stephanie Berger

ダンサーの動きは来場者に影響されてしまうかもしれないが、常に静黙を保ち、周囲を感知しながら動き続ける。ダンサーが米の前に立ち、パフォーマンスを始めるとき、自分の内心世界と向き合う。

それは花が咲き、満開となり、枯れるという一連の季節のリズムの中でゆったりとしたダンスと動きで体現している。この90分間の「パフォーマンス」は空間と同期し、心の中に咲く花はダンサーが見ている人に捧げる贈り物でもあり、ひとつの祈りの姿を示している。

バーチャル会場(オンライン)

バーチャル会場(オンライン)も開設されます。

開設:10月30日(土)~11月14日(日)

地理的な空間とキュレーションコンテンツに加え、台湾と日本での実際のパフォーマンスをリンクし、メインビジュアルへ発展させたバーチャルアトリウム:《みんなの花》がプロジェクトのエントランスとなります。そこから、それぞれバーチャルコンサートホール:《台湾人》音楽会、バーチャル劇場《三魂の途》、バーチャル映画館:台湾ウェイブへとつながります。(無料)

専用サイト│ https://virtual.taiwannow.org

《みんなの花》 JL DESIGN × 呉仲倫(ウ・ヂォンルン)× 王希文(オーウェン・ワン)

アトリウム《みんなの花》
JL DESIGN × 呉仲倫(ウ・ヂォンルン)× 王希文(オーウェン・ワン)

故事島/ストーリー・アイランド

コンサートホール 故事島/ストーリー・アイランド
《台湾人》音楽会 李欣芸(シンシン・リー) × ムーンシャインアニメ × 王舒音(ドルチェ・ワン)時間:13 時、15 時、17 時、19 時、21 時、23 時

《三魂の途》張洪泰(アレックス・チャン)× 曾國宏(クォホーン・ツェン)

劇場 《三魂の途》張洪泰(アレックス・チャン)× 曾國宏(クォホーン・ツェン)

《台湾ウェイブ》 NAXS corp. × デジタル芸術基金会

《台湾ウェイブ》 NAXS corp. × デジタル芸術基金会

台湾・高雄会場

12月からは、台湾の高雄会場でもスタートします。衛武営国家芸術文化センターの野外劇場では、華やかなパフォーマンス《非凡な普通の人に》で幕が開き、日台のアーティストの共同制作による大型フラッグシップ制作、歌仔戲(ゴアァヒ)の新作《アフロディーテ~阿婆蘭(アポーラン)~》の世界初演がフィナーレとなります。

台湾・高雄会場 日時:12月25日(土)

世界初演 台湾オペラ作品
《アフロディーテ ~阿婆蘭(アポーラン)~》
日台合作 台湾歌仔戯
やなぎみわ(演出・脚本)

日時:2021年12月25日(土)19時30分予定(無料、要予約)
会場:台湾・高雄会場(衛武営国家芸術文化センター)

賑やかな音楽にのせて、色とりどりの衣裳で演じる“台湾オペラ”とも呼ばれる「歌仔戯(ゴアァヒ)」。

台湾で最も人気のある伝統戯曲であり台湾での発展を経て成立した唯一の演劇である。

阿婆蘭(アポーラン)〜

《アフロディーテ ~阿婆蘭(アポーラン)~》

本公演は、日本の美術家やなぎみわと、南台湾の歌仔戯3大劇団「秀琴 (ショウキン)歌劇団」、「春美(チュンメイ)歌劇団」、「明華園(メイカエン)天字戯劇団」が手掛ける、現代アートの美学×オリジナル歌仔戯×蘭の移動式インスタレーションによる唯一無二の演劇となります。

歌仔戲の作詞家・脚本家の王友輝(ワン・ヨウフイ)、作曲家の周以謙 (チョウ・イチエン)、編曲の朱雲崧(ヂュー・ユンソン)、衣装デザイナーの靳萍萍(ジン・ピンピン)が創作に参加。

台湾固有特有のコチョウラン阿婆蘭(アポーラン)を題材に歌仔戯という伝統芸能を通して「私たちと記憶」「私たちと歴史」「私たちと自然」という当代のアートにおける永遠のモチーフに挑みます。

ご紹介した作品は、『Taiwan NOW』のごく一部で、他にもたくさんの作品、イベントが開催されます。

人と自然、人と人、国と国とのあいだ、より多くの理解、より多くの尊重、より多くの抱擁、より多くの融合、そして、より多くの協働が求められています。

「共生」と「共栄」、「共享」と「共好」によって、自然生態と人類文明は永続することができるのです。

じっくりと台湾と日本のアーティストの表現を堪能ください。

INFORMATION

展覧会名

Taiwan NOW(台湾ナウ)

テーマ

花と祝福

東京会場

KITTE 1 階アトリウム(無料)
会期:10月30日(土)のみ 時間:14 時(招待制)/15時30分(観覧自由)の2回公演

バーチャル会場(オンライン)

会期:10月30日(土)~11 月14日(日)
バーチャル:アトリウム、コンサートホール、劇場、映画館 専用サイト
https://virtual.taiwannow.org


台湾・高雄会場

《アフロディーテ ~阿婆蘭(アポーラン)~》
台湾・高雄会場(衛武営国家芸術文化センター)(無料、要予約)
日時:12月25日(土) 19時30分予定

公式ウェブサイト

https://www.taiwannow.org

主催

財団法人文化台湾基金会

共催

アジア NOW 実行委員会(代表:一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン)

お問い合わせ

台湾ナウ 運営事務局
E-MAIL info@taiwannow.org
TEL: 03-5823-2119(10 月 27 日開設)

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