住む憧れ「グランドメゾン」の人気の理由。
佐賀県鹿島市にある肥前浜宿(ひぜんはましゅく)は古くから酒造りが行われてきた地域で、酒や醤油などの醸造所が並ぶ「酒蔵通り」や「茅葺の町並み」は歴史的な風景が残る場所として多くの人が訪れます。そんな肥前浜宿に2021年5月、新たな宿泊施設「御宿 富久千代」が開業しました。Vol.02では御宿 富久千代の客室についてご紹介します。
1日1組だけが滞在できる贅を尽くした空間
「御宿 富久千代」は木造2階建となっていて、延べ床面積は約307平方メートル、敷地面積は520平方メートルと、かなり広く取られています。また、柱や梁などは建築当初のものも現存させ、200年前の面影を見ることができます。
宿泊エリアには2つのベッドルームに加え、ラウンジやライブラリーなどくつろぎのスペースがスタンバイ。さらにインテリアには、イタリアを代表するモダン家具メーカー「ミノッティ」や「ビー・アンド・ビー」など高級家具がそろい、優雅なひと時を演出しています。
2つのベッドルームのうち、1つは1階に展開(写真・右下)。畳敷きの和のスペースにローベッドがあるこちらの部屋はメインの寝室といえるでしょう。もう一つはライブラリーの上(写真・右上)。当時の屋根裏をロフト状に改装したこのスペースは、まるで秘密基地のようです。こういった遊び心もこの宿の魅力の一つ。この贅沢な空間でどう過ごすか……悩んでしまいそうです。
客室には和の趣がある1階とライブラリー上のロフトの2箇所にベッドルームが設けられています
こだわりの調度品が“何もしない”を満足させる
1日1組のみという優越感を加速させるのは、贅沢極まりない間取りと上品で高級感のある部屋の雰囲気を生み出すこだわりの調度品。客室には、2つのベッドルームとラウンジ、そして「バング&オルフセン」のスピーカーを導入したライブラリーが設けられています。
また、格子窓から覗く坪庭や細く彫り込まれた螺鈿など、古民家ならではの趣きもあり、現代的な快適と昔ながらのくつろぎを見事に融合。さらに、「宮田織物」(福岡)のはんてんや「LEAF&BOTANICS」のスキンケアアイテムなどもあり、旅情感を余すところなく満喫できます。
アクティブな旅も楽しいですが、日々の喧騒を忘れてお気に入りの本や音楽と共に“何もしない”を楽しむ旅がこの宿にはあります。
くつろぎを演出するライブラリー(上)と訪れた人々をもてなすラウンジ(中)。部屋からは美しい中庭を眺めることができます
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