奇想の浮世絵師 歌川国芳~魅惑の演出スペクタクル

公開日

muto編集部

《二十四孝童子鑑 大舜》 天保14-弘化元年(1843-44)頃

浮世絵界のスーパースター歌川国芳の展覧会、「奇想の浮世絵師 歌川国芳~魅惑の演出スペクタクル」が2月28日(日)まで北九州市立美術館本館で開催中。出世作「水滸伝」シリーズをはじめ、妖怪退治や歴史画、戯画など約150点が展示されています。

奇想の絵師 歌川国芳

歌川国芳(1797‐1861)は、幕末期に活躍した浮世絵師です。
北斎や広重に代表される数多くの浮世絵師のなかでも、斬新な構図と機知に富んだ発想力はひときわ異彩を放ち、「奇想の絵師」として知られています。

《坂田怪童丸》 天保7年(1836)頃

《みかけハこハゐがとんだいゝ人だ》 弘化4年(1847)頃

国芳が活躍した時代は、天保の改革による綱紀粛正から庶民の生活に多くの制約が課せられ、錦絵もたびたび発売禁止や絶版となっていました。

《本朝水滸伝豪傑八百人一個 天眼礒兵衛 夜叉嵐》 天保2年(1831)頃

《開運出世合躰七福神》 天保14-弘化4年(1843-47)頃

国芳は、規制をくぐり抜けるようにさまざまな画題に取り組み、痛快でエネルギーに溢れる作品を次々と提供し、人々の注目と共感を得ました。
その国芳の飽くなき好奇心と近代的感覚による魅力的な演出の数々は、今でも私たちの目を楽しませてくれます。

《猫の当字 ふぐ》(部分) 天保末(1841-43)頃

《猫の当字 ふぐ》 天保末(1841-43)頃

《荷宝蔵壁のむだ書》(部分) 弘化4年(1847)頃

本展では、国芳の出世作である「水滸伝」シリーズをはじめ、三枚続きの大胆な構図による妖怪退治や歴史画、身近な動物を擬人化して世相を風刺した戯画のほか、役者絵、美人画、洋風の風景画、貴重な肉筆画など約150点を通して、さまざまな新機軸を打ち出した国芳の魅力を紹介します。

※館内では新型コロナウィルス感染症対策を実施しておりますので、ご協力をお願いいたします。

《山海愛度図会 えりをぬきたい》嘉永5年(1852)

《年が寄っても若い人だ》弘化4-嘉永5年(1847-52)頃

INFORMATION

展覧会名

奇想の浮世絵師 歌川国芳~魅惑の演出スペクタクル

会期

2021年1月5日(火)~2月28日(日)

開場時間

9:30〜17:30(入館は17:00まで)
※月曜日は休館、但し月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌日火曜日が休館。

会場

北九州市立美術館本館
〒804-0024 北九州市戸畑区西鞘ヶ谷町21番1号

料金

一般1200 (1000)円/高大生800 (600)円/小中生600 (400)円
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。※障害者手帳を提示の方は無料。
※北九州市在住の65歳以上の方は2割減免(公的機関発行の証明書等の提示が必要)。

主催

歌川国芳展実行委員会
(北九州市立美術館、毎日新聞社、RKB毎日放送)

後援

九州旅客鉄道株式会社、西日本鉄道株式会社、北九州モノレール、筑豊電気鉄道株式会社、株式会社スターフライヤー、北九州市、北九州市教育委員会、東アジア文化都市2020北九州実行委員会

監修

中右 瑛(国際浮世絵学会常任理事)

企画協力

株式会社アートワン

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