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熊本県津奈木町では、つなぎ美術館の開館 20 周年を記念して、9月 11 日(土)〜 11 月 23 日(火・祝) まで、町の様々なスポットでアート・プログラムが開催されます。「MINAMATA」を撮った写真家として知られるユージン・スミスの作品展も開催されます。
『MINAMATA』を撮った写真家ユージン・スミス
ジョニー・デップが自ら製作、世界的なアメリカの写真家ユージン・スミスを演じ、坂本龍一が音楽を担当した、今秋注目の映画『MINAMATA -ミナマタ-』。
そこで取り上げられる原因企業(チッソ)と水俣病で苦しむ患者の闘争などを撮り続けた写真家のユージン・スミスとその妻アイリーン・スミスの作品を集めた写真展が熊本県津奈木町のつなぎ美術館で開催されます。
photo : 石川武志
『MINAMATA』の衝撃
20世紀を代表する写真家のユージン・スミスと妻のアイリーン・ スミスは1971年に水俣市に居を構え、公害病の原点とされる水俣病を3年間にわたり撮り続けました。
1975年に刊行した写真集『MINAMATA』は世界中で大きな反響を呼び、水俣病が世界で広く知られるきっかけとなりました。
しかし、水俣病の原因企業が地域経済を牽引してきたチッソであったことから地域に利害の対立や感情のもつれなどが生じ、水俣や周辺地域では、水俣病の問題を鮮明にとらえたユージンとアイリーンの作品が公的機関によってこれまで積極的に公開されることはありませんでした。
photo : アイリーン M・スミス
本展では、アリゾナ大学クリエイティブ写真センター(Center for Creative Photography)とアイリーン・アーカイブの協力を得て、写真集『MINAMATA』に収められている写真と未発表の地域の日常を撮った写真などをアイリーンの監修により、新たに約70点プリントし、水俣でユージンの助手を務めた石川武志がとらえたユージンとアイリーンの写真14点とともに展示します。
photo : W・ユージン・スミス
W・ユージン・スミス(写真家)
1918年アメリカ生まれ。第二次世界大戦中にサイパン、沖縄、硫⻩島などへカメラマンとして従軍し日本軍の迫撃弾で重傷を負った。1970年にニューヨークでアイリーンと出会い翌年に結婚。1971年から3年間、水俣市に居を構えて水俣病の取材を行い1975年にアメリカで刊行した写真集『MINAMATA』は世界で大きな反響を呼んだ。晩年はアメリカのアリゾナ大学で教鞭をとっていたが1978年に死去。
熊本・津奈木町で、町と MINAMATA をめぐるアート・プログラム
上記の写真展は、熊本県津奈木町、つなぎ美術館の開館20周年を記念して、9月11日(土)から 11月23日(火・祝) まで開催されるアート・プログラムの一貫です。
熊本県南部の葦北郡にある津奈木町は、海と山に囲まれた人口約4,500人の小さな町です。水俣市と隣接するこの町では、かつて町⺠の多くが水俣病の被害を受けました。
町はアートによる地域住⺠の癒しと再生を目指して1980年代から様々な文化活動を重ね、2001年にはその拠点として「つなぎ美術館」が誕生します。
そしてこの秋、美術館の開館20周年を迎えるにあたり、全国的に注目度が高まる MINAMATA にまつわるアート・プログラムをはじめ、様々な企画が展開されます。
【つなぎまちのアート: 2021 年秋のプログラム】
2021年9月11日(土)〜11月23日(火・祝)
1.『ユージン・スミスとアイリーン・スミスが見た MINAMATA 』展
2.『柳幸典つなぎプロジェクト成果展 2021 Beyond the Epilogue』
期間中には、他にも陸と無人島を赤い糸でつなぐアートプロジェクトや、現地アーティストとめぐるアート体験ツアーなどが予定されています。
*なお、関連イベントは、新型コロナウィルスの感染状況などにより、中止、延期等の場合があります。詳細はつなぎ美術館HPにてご確認ください。
展覧会名 : 『ユージン・スミスとアイリーン・スミスが見た MINAMATA』展
会期 : 2021 年9月 11 日(土)〜11 月 23 日(火)
会場 : つなぎ美術館 1 階展示室
住所 : 熊本県葦北郡津奈木町岩城 494
INFORMATION
展覧会名
『ユージン・スミスとアイリーン・スミスが見た MINAMATA』展
会期
2021 年9月 11 日(土)〜11 月 23 日(火)
会場
つなぎ美術館 1 階展示室
住所
熊本県葦北郡津奈木町岩城 494
観覧料
一般 300 円(250円) /高校・大学生 200 円(150円) /小・中学生 100 円(50円)
*()内は20名以上の団体料金