住む憧れ「グランドメゾン」の人気の理由。
数多くのスポーツカーデザインに影響を与え、「ミニミニ大作戦」や「バニシングポイント」他、映画にも度々起用されるなど、自動車ファンたちを魅了して来たEタイプの後継モデル、Fタイプがマイナーチェンジ。装備や機能面の充実化に加え、デビュー8年目にして初となる、デザイン面の大掛かりな刷新も話題となっています。
鮮烈なインパクトを放つ、精悍なフロントマスク
横方向に伸びたプレミアムLEDヘッドランプや、新デザインのクラムシェルボンネットなど、一見「フルモデルチェンジでは?」と錯覚してしまうほどの変貌ぶりを見せる新型Fタイプ。制作を担当したのは、20年間に渡りジャガーのデザインディレクターを務めた名匠イアン・カラムに代わり昨年、同ポジションに就任したジュリアン・トムソン。カラムによる完璧を極めた初期モデルのフォルムに手を加えるのは並大抵の作業ではなかったことは想像に難くないが、両氏はジャガーのデザイン関連部門における盟友。何を残し、何を変えるべきか、という点における意思疎通は十分過ぎるほど行われたものと思われる。そんなドラマチックなやり取りを連想させるほど、新型Fタイプのルックスは秀逸なバランスが確立されている。
JAGUARの「J」をモチーフとしたシグネチャーDRL(デイタイムランニングライト)が内蔵された、プレミアムLEDヘッドランプ。ウインカーはシーケンシャルタイプを採用。
より現代的にリファインされたインテリア
ドライバーズシートに座ると、メーターが従来までのアナログから、12.3インチのインタラクティブディスプレイへと変更されていることに気づく。ここにはアナログ風メーターパネルの他、カーナビ画面との同時表示、全面フル3Dマップなど、様々なパターンに切り替えが可能。これに加え、インパネのセンター部には独自のインフォテインメントシステム「Touch Pro」を備えたタッチスクリーンを装備。AppleCarPlayやAndroidAutoなどスマホとの連動もよりシームレスに行うことができる。
シートはグレードにより6ウエイ、12ウエイの2種類が用いられ、いずれもスポーツモデルに相応しい、適度なタイト感が与えられている。
基本デザインは従来モデルを踏襲するが、メーター類はすべてデジタル化。センターパネルの上段部には「JAGUAR EST.1935」のレタリングが追加された。
クーペには大型スーツケースが2個入る、509リットル容量のトランクスペースを確保。
ハッチゲートは電動で開閉が可能。
スペックだけでは語ることのできない、独創の世界観
パワーユニットには2リッター4気筒ターボ(P300)、3リッターV型6気筒スーパーチャージャー(P380)、5リッターV型8気筒スーパーチャージャー(P575)の3機種をラインナップ。グレード名の数字は、それぞれのMAXパワーを意味している。
このうち今回、ジャガー・ランドローバー福岡で試乗に借り出したのはP300モデル。上位2車のスペックと比較すると、P300はベーシックなエントリーレンジか?という見方をする向きもあるかも知れないが、それは違う。実際の走りは非常にパワフルで、スロットルペダルを深く踏み込まなくてはならないような場面は、日常の使用環境下ではまず考えられない。さらにシフトレバー脇のセレクターでダイナミックモードを選択すれば、出力特性やサスペションのセッティングがより強化され、迫力溢れるエキゾーストサウンドを存分に楽しむこともできる。
トランスミッションは全車8速ATが標準。セレクターレバーの横にはチェッカーパターンが描かれたダイナミックモードへの切り替えスイッチが備わる。切り替えと同時にメーター表示部の文字が赤に変わるのもニクイ演出。
試乗車にはオプションの20インチホイール(タイヤサイズ:前255/35、後295/30)が装着されていたが、路面の凹凸による不快な突き上げや直進性への影響は感じられなかった。
資質的にはどのモデルを選んでも文句ナシの完成度を誇る新型ジャガーFタイプだが、そのベストバイは果たしてどれか?ジャガー・ランドローバー福岡にはFタイプに関するより詳しい情報や、多彩なオプションアイテムが揃えられているので、お好みの一台をじっくり検討して頂きたい。
ちなみに筆者的にはP300のコンバーチブルでキマり。オープントップとRWD(後輪駆動)との組み合わせは、このモデルだけというのが理由だ。
Interviewee
店舗名
ジャガー・ランドローバー福岡
住 所
〒812-0041 福岡県福岡市博多区吉塚8-8-40
営業時間
10:00〜19:00
定休日
水曜日、第2木曜日
※8/12(水)〜16日(日)までは夏季休業
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