no03 静かな静かな、ちいさな町の世界一の日本酒

酒は、飲み楽しみながら集落や一族の繁栄を祈ることから”サカエ“という言葉が転じ、”サケ“となった……そんな説がある。
神話の時代から、人が集まり心を交わす場の中心にある日本酒。
今回は自他ともに認めるお酒好き俳優・辰巳琢郎さんと共に、日本酒を求めて佐賀県・鹿島の肥前浜宿に訪れた。

静かな静かな、ちいさな町の世界一の日本酒[feature page 1]

杜氏と話す

つなげるのは技術だけではない。支えてくれる人たちも含めて、後世へとつなぐ。 そんな想いから「鍋島」は立ち上げられた。

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「日本酒は日本の文化の一つなんですよ。」そう穏やかに話してくれたのは、富久千代酒造の杜氏・飯盛直喜氏。飯盛氏が杜氏を務めるようになったのは、ほんの10年前。その前までは東京でサラリーマンをしていたという。そんな彼が、杜氏になったばかりの頃をこう振り返る。「『杜氏が変わると酒の味が変わる』とよく言われるので、富久千代酒造を引き継いだ当初は心配でした。(感想を周囲に伺うと)評価は良かったですね。杜氏になってすぐは、造り方や環境を大きく変える事はありませんでした。むしろ、今までの味を変えずに消費者へお届けできるかが、その時テーマにしていた事ですから」。飯盛氏曰く、富久千代酒造の銘柄はミネラル感や口当たりの優しさなど、味以外の感覚も評価されることが多いとのこと。その評価を崩すさないよう、基本通り造ることが大切だと話す。
そんな飯盛氏が手がけた「鍋島 大吟醸」が、昨年のIWC・SAKE部門で最高賞を受賞した。以来、「鍋島」ブランドの人気は急上昇している。この状況を飯盛氏は「昨年はIWCで高い評価をいただきましたが、まず支えてくれたみなさまに感謝しなければと思います」と語る。さらに日本酒の魅力については、「日本酒は狭い範囲の味の中で、さまざまな表情を見せてくれます。その繊細さが魅力です。そして繊細だからこそ、器や季節で味わい方が変えられるんです。そういう意味で日本酒は日本の文化の一つなんですよ」という答えが返ってきた。

この文化を絶やさないためにも、次のに担い手を育てなければいけないのだが、飯盛氏はこんな考えを持っていた。「『鍋島』の担い手は、職人だけでなく、支える人たちも必要だと思います。このブランドを立ち上げる際、商品だけでなくファンも成長させることを念頭に考えてスタートさせたんです」。
地域とつながり、若い作り手と供に育ってきた「鍋島」。今の人気も、10年前から飯盛氏たちが積み上げてきたものの結果といえるだろう。
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杜氏の仕事

蒸し米に麹菌(種麹)を振りながら植え付け、室温約30度の麹室(こうじむろ)で保管し麹菌を繁殖させる製麹(せいきく)。今年から室の状態をデータ化し、記録している。

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IWC(インターナショナル ワイン チャレンジ)って何だ?
IWCと聞いてピンとくる人は、なかなかのワイン通かもしれません。IWCとは、世界最大規模.最高権威と評されるワイン・コンペティションです。このコンペに日本酒が競い合う「SAKE部門」が登場したのは5年前。SAKE部門が設立した2007年の出品数は220銘柄余りでしたが、2011年には468銘柄と設立当初にくらべ倍以上の銘柄が出品されました。その狭き門をくぐり、最高賞である「チャンピオン・サケ」を2011年に獲得したのが『鍋島 大吟醸』。授賞式当日にそれを聞いた飯盛氏は、かなり驚いたそうです。
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辰巳氏が最初に薦められた「鍋島」
鍋島 特別純米酒 1.8ℓ / 2,680円(税込)
飯盛氏がまず飲んでもらいたいと辰巳さんにすすめたのが特別純米酒。IWCの純米酒部門でゴールドメダルを獲得したコチラは、少し辛口でどんな食事にも合わせやすい。食事と一緒にお酒を楽しむ辰巳さんにぴったりの一品といえる。

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