no04 ページをめくれば、本日の物語。

人はなぜ本を読むのでしょう。知識の蓄積、空想の世界の疑似体験、空き時間の暇つぶし……。
きっとそのどれもが正解です。そして、読むたびにさまざまな思考や今まで描けなかった世界と遭遇し、心に書き留めているのでしょう。
あなたはどんな場所でどんな本を楽しみますか?

ページをめくれば、本日の物語。[feature page 1]

映画と本

映像と文章……手法は違えど、どちらも表現の一つ。どちらか一方だけを楽しむなんてもったいない。
せっかくなら、映画も本も両方楽しむ贅沢を。

福岡市内唯一のミニシアター『KBCシネマ1・2』の映写室には、今もフィルム専用の映写機が残っている。グルグルと回るドラムの音は、多くの映画人たちの憧れだった。そんな場所に来ると、映画にまつわる本も読みたくなる。一本の映画に込められた幾通りの想い。映画の作り手と、映画に魅了された人達の小宇宙。映画館はやっぱり贅沢な場所なのだ。
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KBCシネマ1・2

館内には2つの劇場があり、1日6作品前後が上映されている。国籍を問わずハイセンスでソリッドな作品が上映されるため、観客には常連も多いとのこと。また不定期にイベントも開催される。

住所福岡市中央区那の津1-3-21
電話番号092-751-4268
WEBhttp://www.h6.dion.ne.jp/~kbccine/
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ユングのサウンドトラック
菊地成孔の映画と映画音楽の本

著者:菊地成孔
イーストプレス ¥1,800

今や、ルパン三世の音楽監督であり、博覧強記で書きまくる文筆家でもある著者は、自身の出生を「ゴダール学部・マイルス学科卒業」と称する。本書は、そのゴダールから、タランティーノ、松本人志までをも論ずる映画と音楽にまつわる豊かな内容。特に映画音楽の考察は一級品。「音楽がヤバい映画ベスト10」や「ジャズと映画の観るべき10本」などページをめくるたびに溢れる言葉の疾走感がたまらない。

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映画巡礼

著者:蓮實重彦
マガジンハウス ¥1,800

フランス文学の権威にして、元東京大学総長という肩書きより、著者が映画批評家として多方面にあたえた影響力は絶大。映画を見るより蓮實重彦の映画評を読む方が数段面白いと思わせてしまう困った波及力を持つ人だ。本書は、氏が映画を観るためだけに向かった旅の記録。例えば、ストローブ=ユイレの新作が上映されるとあれば駆けつけるのはあたりまえというその態度は、人生の価値を考えさせられる良書。

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ウディ・アレンの映画術

著者:エリック・ラックス 訳:井上一馬
清流出版 ¥3,990

「スピルバーグやコッポラに比べたら僕は誰にも影響を及ぼしていない凡庸な人間だ。彼らのようにヒット作があるわけでもないしね」といった自虐的な言葉が600ページを越えるボリュームで収められている。しかしそんな言葉を信じる人は誰もいないだろう。自ら脚本を書き、監督を務め、カメラの前に立ち続ける人。それがウディ・アレンだ。泣けて笑える、映画と同じくらい心に染みる一冊。

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